第18回オリンピック冬季競技大会開閉会式音響デザインについて

(The 18th Winter Olympic Games in NAGANO 1998 Audio Design for the Opening and Closing Ceremonies)

 

 


ENGLISH

1.gif

松木 哲志 SOUND DESIGNER

Tetsuyuki Matsuki

青木 康雄 SYSTEM DESIGNER

Yasuo Aoki

森谷 幸治 SIM ENGINNER

Kouji Moritani


■はじめに

    1996年秋、他の競技等の体制が決まっていく中で、遅れていた開閉会式のスタッフが決定した。今回の音響チームは、この仕事の特殊性から数社でジョイントを組む事にし、基本音響プランは幹事会社を中心に組んで行く事にした。前回のリレハンメル大会や、2年前のアトランタ夏季オリンピックの開閉会式の資料や、日本の国体の過去5年間の経験を基に6人のスタッフが10日間で第1次プランを作成した。

    それは、ステージと観客席、エンターテイメントとアナウンスメントとの関係比率、風雪などの環境を考え下記の事項にポイントをおいたサウンドデザインになった。


    1.
    式典等でのアナウンスを会場の隅々まで、明確に均一な音量で伝える事を考えたアナウンス系PAシステムを独立させて考える。

    2.
    ベートーベンの"歓喜の歌"や、和太鼓の迫力、感動を観客に伝えられるクオリティを持った小型ハイパワーの音楽系PAシステムを、センターステージの四隅に観客席から見て死角が出来ないように設置する。

    3.
    観客席のアップの映像と音声がシンクロするようにデジタルディレイマトリックスをできるだけ細かく設定する。
SOUND TEAM SCHEDULE
1997年
12月13,14日 閉会式シミュレーション
12月21,22日 開会式シミュレーション
1998年
1月11日 マルチケーブル埋設、スピーカーポール仕込み開始
1月16日-20日 搬入 セッティング 開始
1月21日?22日 スピーカー調整 音場測定(SIM)
1月23日?2月5日 リハーサル
2月6日 ランスルー
2月7日 開会式 本番
2月10日?20日 閉会式 リハーサル
2月21日 ランスルー
2月22日 閉会式 本番
2月23日?25日 撤収

■SRプラン

    言うまでもなく、どのようなスピーカー配置にして、どのくらいの音量・音質を確保するかの、 SRプランを決めるには演出家、音楽家、美術デザイナーとオリンピックの開閉会式のコンセプトをよく話し合って、放送関係者(今回は国際映像=ORTO)とミーティングを重ねていく事が重要です。 stadium-sss.gif

    スタジアム全体の空間プラン(菊竹清訓氏)によると、観客席は約50,000人、20m四方のセンターステージを囲むように演技エリアがあり、選手関係者席がアリーナ面に6,300席がひな壇状に仮設された。

    内野スタンド側にロイヤル ボックスとVIPステージがあり、仮設外野席側最前列に2,000人の コーラス席、最上段に聖火台が配置された。

    プロデューサーの浅利慶太氏からは、"厳粛な式典性を日本独自の方法で表現し、加えて祝祭 としてのベートーベンの第九“歓喜の歌”を五大陸を結んで圧倒的に謳いあげたい"とのコメントがあった。

    SRプランとしては、センターステージにメイン スピーカーを4個所置き、中型と、小型の ディレイ スピーカーをカバーエリアと観客席からの見切れを計算しながら配置をすすめた。 また、スピーチ、エンターテイメントの音像を自然に聴かせるためのパターンを考え、 ハウリングマージンを稼げるSRパターンを設計し、重低音のSRはアリーナ後部客席の下に 単独回路のサブウーファ スピーカーを配置した。


 

■スピーカー システム

  • メイン スピーカー

    センター ステージの高さは1.5m、客席最後部まで130m、スピーカー タワーを置くスペースは無い。

    冬季アルベールビル オリンピックの時のようにセンターにタワーを立て、ワイヤーを客席に張り巡らせスピーカーを吊るようなシステムもとれない。2.gif

    メイン スピーカーは小型で指向性が狭く(ロングスロー タイプ)、ハイパワーなシステムで、 雨、低温にも強いシステムを条件で選定をすすめた。

    このシステムからは、ライブ、プレイバックの音楽ソースを主に出し、アナウンスメント の比率を下げてPAする事も念頭におき、実験を重ねて、選らんだのがEVのXアレイシリーズ。Xf,(150Hz-20kHz,2way ロングスロー )Xb(40Hz-150Hz)のセット。

    検討していて、サイズ的に置けなかったMeyer MSL-10.MSL-3シリーズは、スタジアムの外周に設置、サブウーファにはMeyer 650R-2を置いて、各システムをATLのMPU-12で音量を、遅延をATLのADU-24でプログラマブルコントロールしてメインスピーカーシステムとした。

    4個所のメインスピーカーの中抜け防止用にMeyer UPA-1Aを各2個配置した。

     

  • ディレイスピーカー

    内野席の最前列にBOSE 502A+502Bを3系統に分けて22セット、内野2FにEAW(JF-80)を3系統21個、外野席最前列にUPA+650R2を2系統にして12セット、外野2FにBOSE 502Aを12個、3Fに14個を設置した。

    BOSE 502はカバーエリアが広く周波数特性もフラットで、かつ小型でポールに取り付けが簡単である。雨には弱いので、カバーを作り雨と雪に備えた。

    メインスピーカーから音楽が鳴っていても、アナウンスがクリアーに聞こえるように、マトリックスとディレイを調整すると、観客席何処からもクレームがでないシステムになった。5.gif3.gif4.gif

     

  • モニタースピーカー

    VIP席用にUPA-1Ax2+650-R2x2をL・R、一塁と三塁ダッグアウト上にファンファーレ隊用にEVのS-1202を5個ずつ、セットした。6.gif7.gif

    このファンファーレ用のスピーカーシステムは、360度の指向性を持たせて、開会式では大相撲の柝の音の“生音の0ポイントの位置”としての原音音像ターゲット用スピーカーの役割を果たし、閉会式ではファンファーレ隊のモニタースピーカーと兼用のシステムとした。

    また東西南北の4個所のゲート内、外と聖火のコントロール室に、進行用のモニタースピーカーをセットして演出進行のキューをスタッフや出演者に伝えた。

    聖火の最終ランナーに対しての緊急キューも単独回線で、小型スピーカーで指令できるようにしたが、無事使わないですんだ。また会場の外のエリアにはトランペットスピーカーや、公園の既設のスピーカーを使って全体の雰囲気が分かるようにした。

     

  • エフェクトスピーカー 8.gif9.gif

    聖火台側の外野席(南)の両サイドの最上段にMeyer MSL-10を2セクションずつ配置した。

    この場所は強風が吹き荒れるので体感温度はいつも零下で、サランネットについた雪も凍りついていた。このスピーカーは野外用にできていて、ヒーターと雨水抜きがついているので安心できる。またパワー的にも強力である。

    このスピーカーからは、聖火台の下に配置されたファンファーレ隊の音、善光寺の鐘の音、大画面の音声などを出して、不足するものはセンターのXアレイのフロントL・RからディレイをMSL-10にあわせて補足した。

    また、外野席と内野席の境目(東、西)の最上段にMeyer MSL-3を6本づつ配置し、主にアンビエンス用と、サラウンド用に使用した。

    どのシステムのアンビエンスなのかを計算して、ディレイ時間をその都度かえて使用した。 


    ■SRパターン

      野外で複数のステージがある場合や、客席のなかのマイクロフォンをPAする必要性がある場合は、ミックスグループをその原音の場所の相違によって、またインプットソースが、アナウンスなのか、エンターテイメントなのかによって細かく分類して(できたら16グループ)、スピーカーシステム(16マトリックス以上)に分配したい。

      またそのグループ トゥ ミックスのレベルや、ディレイの値がフレキシブルに可変する事が必要なことから'97の6月から海外製品を含め確実で実績もあるデジタル制御のマトリックスコンソールを探していた。 10.gif

      ブロードウエイのミュージカルやラスベガスのショウなどで使用され、その音質の高さに前から注目していたLEVEL CONTROLL SYSTEMS (LCS )社のLD-88s(8x8)を'97 10月に手に入れた。

      このLD88sはMIDIでコントロールする機能を持ち、複数のMD.CD.DATのストップ/ スタートや、システムEQ (Meyer CP-10)、音量制御(ATL MPU-12)、デジタルディレイ(ATL ADU-24)のパターンの制御を行った。

    • エンターテイメント

      1. 基本パターン

        図にもあるようにセンターのFRONT-L・R REAR-L・Rを中心にして外野 UPA-1A,VIP UPA-1A ,サブウーファー, BOSE 502Aの順番でレベルを設定する。(表_)

        客席満席時のレベルのマージンを10dBとってfffの音量感をチェック、コンソールのマトリックスのバランスを考える。


      1. "第九、チルドレン、ふるさと"の合唱練習パターンsympho9-sss.gif

        センターステージにピアノと合唱指導者のマイク、ギターがあり、客席のコーラス2,000人や、一般客が唄う。

        センターステージのインプットは、フロント-L・R, リア-L・Rは出さない。(選手席、関係者席には開演前なので誰もいない事と、出すと時間がずれる)

        内外野の最前列のスピーカーシステムをメインに、タイム0としてPAする。2列目3列目のBOSE 502Aはそれに準じてレベル、タイムを合わせる。

        コーラスのマイクのPAは内野席側は100%、外野席側は、コーラスの前のUPA-1Aをカット、外野外UPA-1Aを60%、外野BOSE 502Aを80%、センターステージのサイドフィルから100%にして50,000人に十分聞かせられるSRとなった。


      1. 第九"歓喜の歌"本番SRパターンsympho9all-sss.gif

        コーラスの練習とは違い、フィールド席には選手達も着席しているので、センターステージスピーカーシステムのリア・サイド(南側)を50%下げて、外野席には届かない音量を設定した。

        会場の南半分は、2.の合唱練習パターンを基本に、北半分は1.の基本パターンでPAしてみた。

        選手席での時間のずれは若干あったが、不思議なサラウンド空間になっており、プランの段階では難しいと思われたここの場所の時間のずれをクリアできた。


      1. 閉会式でのファンファーレ隊のSRパターンfanfare-sss.gif

        前述の"第九"の逆のパターンがノースステージの両サイドに音楽隊が位置して、国歌やファンファーレを演奏した時のPAである。

        音楽隊の位置をタイム0地点とするために、音像を引っ張れるターゲットスピーカーを設置、内野席はそれを補助するようにディレイスピーカーを鳴らした。

        外野側はリア-L,Rをメインにした1.のパターンでPAし、双方が重なる東、西の場所は内野席のBOSE 502Aの外側をMIDIコントロールでカットした。

        音楽隊は生音に、マルチの録音した音を加える方法をとっていたので、彼らのモニターも兼ねたシステムになった。


      1. サイドのMSL-3をアンビエンス(音の広がり感)、サラウンド用として使ったパターン

        センターステージのメインスピーカーやMSL-10に対しての、エフェクトスピーカーなので そのつどタイムを計算してLCS-LD88sでプリセットした。

        BLOCK DIAGRAM
        CONTROL CENTER STAGE
        DUGOUT OUTFIELD
        3F

    • アナウンス

      センターステージマイクパターン、アナウンスブースパターン、ノースステージマイクパターン、とグループを組み、ハウリングマージンが有利になるマトリックスを組んだ。

      ディレイタイムは基本的にセンターステージを0地点としてセットした。


    ■シュミレーションから本番

      1997年12月に本番をシミュレーションをして、プロデューサー、演出スタッフ、出演者サイドから、問題点を洗い出していった。シミュレーションを本格的に行い、プランを組み直すには時間も予算も無かったが、音楽アドバイザー小澤征爾氏の音量と音色のスケール、野外と屋内の響きの違いを確認する事が大事なポイントであったので、本番での理想的な“音場”や、仮組みのシステムでの問題点について、話し合えた事で最終プランの仕上げにかかった。

      小澤氏からは、会場全体を包み込むアンビエンスと、おなかにズシッとくる低音がもっと欲しいとのリクエストがあった。

      内外野スタンドよりにサブウーファ(Meyer 650-R2)を20個追加する事で、低域補強を図った。

      年が明け、1月11日マルチケーブルや電源コード類の配線とディレイスピーカーのポール建てが始まった。あらかじめグランドに埋め込んでいた配管ダクトの中を導き線を使ってセンターステージまでの通線は、施工専門のスタッフの指導で行った。ポールは客席の手すりを利用して固定した。 line-s.gif

      1月16日搬入が始まった。大雪の翌日なので搬入経路の雪かきに時間をとられる。現地で募集したアルバイターの中に建設現場経験者がいて、彼が運転するブルドーザーで、雪でスタックした機材を引き上げる事ができた。

      1月21日、音場調整を2台のSIMマシンで始める。各スピーカーシステムの音質調整と、システム間のディレイタイムの設定をSIMエンジニアの森谷、湯澤両氏が様々な工事音にめげず、進めた。各部門も5時を過ぎると真っ暗のなかで作業を進めなくてはならず、焦る。

      冬の野外の作業は、太陽が沈むととたんに温度が下がり、能率が極端に悪くなるので、朝8時から夕方4時をめどにして、雪の日の予備日も考えたスケジュールを考えなくてはと、改めて考えさせられた。

      1月23日、リハーサルが始まる。土、日、祭日を中心に2月6日のランスルーまで、各部分リハーサルが繰り返し行われ、パフォーマンスごとの音場を決めていく。音楽の録音も残っており長野、東京を車で5往復するはめになり、疲れと、団体行動のストレスが、溜まっていくのが分かってきた。

      音楽録音のミキサーの大野映彦氏とは、シミュレーションの時に本番でのイメージを話し合い、プレイバックとスピーカーシステムをを聞いてもらっていたので、NHKやサウンドイン等での夜中までの過酷な録音スタジオ作業の中でも、PAと録音間のよくあるギクシャクはなく、とてもスムースに仕事ができた。

      PAスタッフのなかに音源製作チームを現場スタッフと別に組む事は、スケジュールがきつい仕事では絶対必要です。音源をDAT,CD,マルチDAT等に分ける際のサンプリング周波数の決定、バックアップ機器間の同期方法等の確認をしながら、本番テープを製作する作業が仕込みと重なるからです。

      これを両立させようとすると、睡眠時間がなくなり、関わらないと、とんでもないテープができ上がってしまいます。

      2月6日衛星回線を使ったランスルーが始まった。ボランティアの観客も動員されて、本番状況と同じ環境である。ベートーベンの交響曲第九番の映像と音声を圧縮して長野から発信し、ニューヨーク、北京、シドニー、ベルリン、ケープタウンに届け、それに合わせて歌ったコーラス隊の映像と音声が、複数の衛星から会場の隣の回線センターに戻ってくる。

      回線センターには演奏会場の長野県民文化会館から、複数の映像、音声ラインがISDNで直接送られてきていて、そのすべての回線にディレイラインがインサートされている。

      それらが、一番遅れてきたベルリンの信号(2.1秒遅れ)に自動的に時間を合わせ、放送、PAに分配されてきた。

      PAでは、県民文化会館2ミックスに海外コーラス2ミックスと、ローカル ミックスされた会場の2,000人のコーラスの4パートをミキシングしてスピーカーから出した。

      何事もなく無事“第九”を終了。明日の本番にむけての準備が始まった。

       

      CONSOLE BLOCK DIAGRAM
      PM-4000/40
      PM-4000/48

      ○開会式、2月7日

      夜から未明にかけての素晴らしい景色、山並みに朝日がかかると、真っ白な稜線が漆黒から群青色に変わる空から現れる。朝、5時半からの準備、チェック、7時開場、10時第九の合唱指導、斉藤 勉氏現れ第一声、“声が途切れてるぞ!マイクを変えて!”直前までOKだったマイクがNG!  (本番終了後、コネクター周辺の断線と判明) 森山良子さんのマイクとチエンジしてすすめる。その後小澤征爾による棒で、会場も盛り上がった。

      私は、ロイヤルボックス側の浅利プロデューサーの席近くから、PAブースに会場の状況と、キューを送る。

      11時、カウントダウンの後、開会式が始まる、ISDNで送り込まれた善光寺の鐘の音を聖火台の左右のMSL-10から流す。

      12.gif13.gif14.gif15.gif

      全体の音場と遅延処理をPM4000のマトリックスとLCSで制御、CD3台,DAT2台、DA-98(8CHマルチ)のコントロールを、サウンドクラフト製のオートキューシステムの“きかっけくん”とLCSで行った。長くなった入場行進も予備曲でしのぐ。

      前日“冬のオーケストラ”で録音した“マダムバタフライ”による聖火点火も済み、いよいよ“第九”である。 

      小澤征爾氏のタクトが振り下ろされた。自動時間制御の技術力と衛星回線使用料?億円の勝利、何事もないように観衆、テレビの前に映像音声が送られた。

      世界各国から選ばれた"北のオーケストラ"の素晴らしい演奏と、会場の2,000人のコーラス隊が一体になって、TVでは味わえない時間の長さを感じさせない、緊迫感のある時空間を体験できた。 


    ■おわりに

      この開閉会式に参加したPAスタッフは20才から50才まで幅広い世代にまたがった。

      今世紀最後のオリンピックというイベントに技術という側面からかかわる事ができたスタッフからは、放送媒体との共同作業に得るものが多々あったと言う感想があった。又、ステージサイドでマイクの受け渡しをしていた若いスタッフは、生本番のカメラをぬいながらグランドを走りまわって、ハプニングによる事故を未然に防いだ事を興奮気味に話し合っていた。

      私は、失敗が許されないというプレッシャーを、いろいろなカンパニーの人達と分かち合えてともすれば、ワクワク出来ている事が信じられなかった。

      ともあれこの仕事に参加できたチャンスにスタッフ全員感謝したいと思います。


    EQUIPMENT LIST
    TRANSDUCERS
    MICROPHONE AKG C-451 12

    SONY C-74 4

    SANKEN CU-32 24

    SHURE SM-57 22


    SM-58 12

    SENNHEISER MD-421 10
    DI COUNTRY MAN TYPE-85 10
    PLAY BACK
    CD STUDER
    2

    DENON DN-951 5
    MD SONY MDS-E3 3
    DAT SONY DTC-A8 2

    SONY
    3
    8CH DAT TASCAM DA-98 2
    MIXING CONSOLE

    YAMAHA PM-4000 2


    PM-4000M 1


    O2R 1

    ATL 2408MS 1

    MACKIE DESIGNS CR-1604 3

    LEVEL CONTOROL SYSTEMS LD-88 2
    EQUALIZERS

    MEYER CP-10 20

    ATL DCP-10 4

    SONY MU-E311 12




















    EFFECTORS
    DELAY LINE ATL ADU-24 10
    COMPRESSOR dbx dbx160 4


    166 4

    BSS DPR-502 2
    EFFECT YAMAHA SPX-900 2


    REV-5 2

    LEXICON PCM-70 2
    AMPLIFIERS

    YAMAHA PC1002

      PC2002


    PC3500


    PC7500

    MEYER MS1000

    QSC POWER LIGHT4.0
    LOUDSPEAKERS

    MEYER MSL-10 4


    MSL-3 12


    UPA1-A 32


    USM 2


    650R-2 24

    ELECTRO VOICE Xf 16


    Xb 16


    S-1202 12


    FM-1202 2


    S-200 4

    BOSE 502A 50


    502B 16


    101 6

    EAW JF-80 26

    SONY MU-333W 16

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